昨日、今日と、パキスタンのマクロファイナンス銀行を訪問し、そこで働くスタッフの方たちにたくさん話を聞いてきました。
マイクロファイナンスに興味を持ち始めたのは、financiallyにsustainableな組織運営が必要不可欠として各国のMF機関やMF銀行が様々な取り組みをしているから。私が仕事で関わる公的機関の組織運営に何か応用できないかなと思ったことがきっかけでした。
この2日間はイスラマバードから車で30分ぐらいのラワルピンディと、車で4時間ぐらいのファイサラバードの支店を訪問してきました。その都市の機能(工業都市か農村エリアかなど)によって客層、1人あたりの融資平均額や返済能力も異なってくるので、一概に指標だけで各々の支店を評価できるものではないけれど、店舗のキレイさ、ファイリングの整理のされ方、雰囲気(スタッフの士気が高いかとか、プロフェッショナル意識を持って仕事をしているかとか)、マネージャーとスタッフのコミュニケーションの様子など、支店によってそれぞれで面白い。結構、これらの違いが業績としての数値にも出て来ているんじゃないかな、とも思った。
MF組織を分析する時のポイントには色々あって、でも特に組織が如何にsustainableな運営が出来ているかという観点の指標がほとんどで、実際融資を受けた顧客がどのようにビジネスに成功して、更に融資額を増やし、収入を増やし、成長していっているのについてももっと知りたいなと思った。financiallyに持続的な組織運営は必要不可欠だけど、そこに固執するあまりにpotencial customersを逃したりしていないか、実際の貧困層へのインパクトがどんな効果をあげているのか。
ファイサラバードからの帰り道、片道4時間の長旅だったけれど、一緒に同行してくれたMF銀行のスタッフと車の中で色々話をしていました.彼は50歳後半、パキスタン北部のフンザ出身で、北部エリアで活発に活動しているローカルNGOでずっと働き、今はこのMF銀行で7年ほど働いているそうです。
イスラマバードに最近出来た大型ショッピングモール。
豪華に電飾されたモールを横目で見ながら、彼がぽつり。
「みんな高いお金を出してあのモールで買い物をしているんだなー。自分がフンザで生まれ育った子どもの頃は、1家で2頭の牛を飼っていて、右手で教科書や本を開き読みながら、左手で牛の首ひもをひっぱり牛をマーケットに連れて行っていた。貧困を経験したことが無い人たちがイスラマバードにはたくさんいる。貧困を経験したことが無い人たちが、貧困を概念化して語っている。」
この2日間で一番胸にぐっと刺さった言葉でした。
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銀行の入り口 |
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ファイサラバードの市内 |
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ファイサラバードの市内 |